朝イチで、現場のユーザーから「パソコンが立ち上がらない。Windows起動中のバーが途中まで伸びたところで黒味になってしまう」という救援依頼があったので、簡単に解決できそうだ(10段階でレベル2程度)と思いスタッフに振る。
ところが…
彼は現場に行って現象を確認しただけで戻ってきた。 「何度やっても立ち上がりません」との報告。
「Safeモードでも立ち上がらなかったのか?」との問いには「やってません」との回答。
「じゃぁ、やってみて立ち上がったらログを調べるとかデータのバックアップを取るとか考えてよ。」
しばらくして…
「Safeモードで立ち上げられるところまで進みません」との報告。
「ハァ? プログレスバー出てるんだよね? そこまで進んでいたら100%メニューを出せるよ。」
再び、しばらくして…
「修復が必要みたいですがWindowsのインストールCDが必要です。」との報告。
「じゃぁ探して対応してよ。」
再び再び、しばらくして…
「インストールCDが見つかりません。」との報告。
「いやぁ、必要だって言うならあるはずじゃないの? ちゃんと探してよ。」
この段階で仕事を頼んでから3時間近く経っていた。
非常に簡単なことのハズなのに時間がかかっていることに苛立ちを感じ、他の仕事があったのだが当該端末のマニュアルなどを探してみる。 そこで、WindowsのインストールCDは無くてリカバリディスクで戻せばキレイさっぱり戻ることが判るが、キレイさっぱりでは困るので対応方法がないかと調べてみる…みようとする。 だが、本来あるべきマニュアルがない事が判るも一旦昼休みを取って、午後から続きを行うことにする。
後から判ることだが、Safeモードで起動した段階でデータ保全のための外部ストレージへの転送を行っていなかった。 指示を守っていなかった(というか理解できていなかった)のである。
午後、マニュアルの存在を確認させるが見つからないと言うことだったので、インターネットを使って探す。 ちなみに、この段階で僕が探していたマニュアルを彼はインターネット上で見つけていて読んでいたようなのだがインストールCDが必要との考えに固執し壁にぶち当たっていた。 ダラダラやってもしょうがないので、予備の機材を用意するように指示。 何も考えずに「30分で用意できます」とか即答しやがるので、その部署専用のアプリケーションが入っていないかの確認をさせる。
その間、マニュアルをインターネット上で探し読んでいたが、修復のためにインストールCD何か必要がない(というか、インストールCDが必要とはどこにも書いていない)ことを発見する。 っていうか、そもそも存在していないCDを用意するように要求するメーカーはないわけで、その段階でおかしいと思うべきなのだが…
「君が見ているものとほぼ同じマニュアルを見たんだけど、CDが必要であるとはどこにも書いていないんだけど」
「…」
「フロッピー4枚用意して起動ディスクを作れと書いてあるんだけど」
彼は慌ててフロッピーを用意して、起動ディスクを作成し現場へすっ飛んでいく。 ちなみに、この段階で彼は「データ保全」と「予備機材の準備」という指示が頭から吹っ飛んでいた模様。 それが14時くらいの出来事。
それでも対応が出来ず、自分の端末と現場との往復を始める。 何やら調べているようなのだが、調べたものを書き留めたり印刷したりしないので何度も往復するハメになっているようであった。 要領悪すぎ!
夕方、僕が外出中に彼の行動を見かねて助け船を出した人がいた。 その人は、結局初めから情報を整理していろいろ調べたそうなのだ。 その結果、ディスクが相当にヤバイ状況になってきていることが判ってきた。 そして、驚愕の事実としてデータ保全を指示通り行っていないことも判明したのだ。 その上、予備機の準備も何らされていないことが判明した。
そして…
とりあえず、スタッフ君を見捨て自分達で対応することにした(なった)。 今日はデジタル放送開始記念祝賀会もあったのだが、それに参加することも出来ずにひたすらデータ保全へ向けた対応を行っていた。 スタッフ君は指示通り行っていないばかりではなく、重要なメッセージを見ていなかったのかディスクが破壊されていっていることに気が付いていなかったのである。
あ〜、最低だ。 ド素人を雇った訳じゃないのに…
今までド素人を何人も使ってきたが、スタッフ君より遙かに対応が出来ていた。 それに比べてスタッフ君はIT関連企業に身を置いていたにもかかわらず、IT関連の専門学校を出ているにも関わらず、今までのド素人達よりもレベルが低い。 使えない。
今後は彼に頼まず自分で対応することにしよう。 彼にはレーザープリンタのトナー交換マシンに徹していただこう。 あまりにも酷すぎる。
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