何とも残念な話だが、日本放送協会の職員が株式のインサイダー取引で、証券取引等監視委員会の調べを受けている事が判明した。 報道用システムからスクープ情報を事前に入手し、株式の売買をしたという事だそうだ。
マスコミに籍を置いていると、多くの情報が入ってくる。 ごく希にではあるが、スクープ情報を放送前に入手する事は可能だ。 それは、別に報道に籍を置いていなくても、末端の職員まで情報を得る事ができる。 その情報を利用してしまえば、どんな悪事も働く事が容易に出来る事を、今回の事件は示している。
キー局は上場している関係上、自社株に関する売買に関しては規定を定めているようであるが、他社株に関しては放置されているようだ。 しかしながら、報道機関である以上、事前に情報を入手する事は容易であり、他社株の売買に関しても制限をするべきではないだろうか?
それにしても、今回の事件はマスコミに籍を置く職員の倫理観というもののレベルを露呈した形になった。 もちろん全てとは言わないが、多くの職員は今回の事件を起こした職員とレベルは変わらない。 それほどまでに倫理観というものが低下しているのは事実である。 全国のマスコミは、自社の職員に対して株式売買に関する倫理を徹底すべきだと思う。 決して対岸の火事ではないのである。
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