放送局にとって会社のイメージ戦略はとても重要だ。 局イメージによって番組に対するイメージ等が視聴者によって作られ、それが支庁動向に影響するからである。
そして、局イメージを大きく左右するものの一つとして視聴者の目に直接触れる中継車や取材車というものがある。 これらの車の色は一般的には放送局のイメージカラー・コーポレートカラーで統一される。 何故かというと、遠目に見て特定の色の中継車を見たら「局名は判らなくても、放送局を特定できる」からである。 「あ〜、今日はXXXで中継があるんだ〜」とか思わせるだけで十分なのである。
ウチの局に関しては、社員もスタッフも「何で間違えるんだろう」という事を話題にすることがある。 間違い電話もそうだけど、タクシーに乗って「XXX(ウチの会社)に御願いします」と言ったら、たまに違う局に連れて行かれることがあるのである。 悲しいことに局のイメージが視聴者に浸透していないのである。 創立35周年を迎えようとする局が、である。
そんな中、デジタル放送関連の設備投資の一環として立て続けに中継車の更新を行っている。 これらの塗色は局イメージを大きく左右するものであるので関連セクションが集まって決めるのかと思ったら…特定の部署の特定の人物だけで決めたそうで、何故か無彩色なのである。 局のカラーが無彩色はないでしょ? 単なる個人の趣味で、10年くらい使う車の色を無彩色に決めてしまったそうなのである。
コレを聞いたとき、開いた口がふさがらなかった。 遠くからの視認性も良くして、視聴者に対してアピールできるものでなくてはならない車の塗色が“無彩色”なのである。 無彩色ですから視認性も良くないし、もっと言えばイメージも良くない。 視聴率低迷で喘いでいる局にとってマイナス要因以外の何物でもない。 そんなことも判らない人間が役職者をしているなんて有り得ない。
一見目立つ、デジタルメディア系の部署を幾つも作るくらいなら(職務分掌もワケ判らなくなっているし)、そういった局のイメージとか将来とかを取り纏める部署を作るべきではないんですかねぇ。 全く、ウチの人事は何も考えていないっちゅうか… そんな会社に、あと何年いればいいのだろうか…と言うか、あと何年持つのだろうか? 本当に心配だ。
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